令和8年度 入学式
4月8日(水)に入学式が行われ、富山高校141回生を迎えました。好天に恵まれ、本校前庭の桜のように、新入生の顔は希望に溢れていました。これから、伝統ある富山高校の一員として共に励んでいきましょう。


学校長式辞
太郎丸の杜の樹々にも暖かな陽射しが降り注ぎ、春を存分に感じられる今日の佳き日、本校PTAむつみ会会長 中村賢様をはじめ、多くのご来賓ならびに保護者の皆様のご列席を賜り、令和8年度富山県立富山高等学校の入学式を挙行できますことは、私どもにとりましてこの上ない喜びであり、心より厚く御礼申し上げます。これまで新入生を様々な面から支えてこられました保護者の皆様におかれましては、お子様の晴れの姿を前に、お喜びもひとしおのことと拝察いたします。心よりお祝い申し上げます。本校教職員一同、質の高い教育活動を通して、本校の教育目標である「人類の発展的未来に貢献する人間の育成」の実現を目指し、皆様のご期待に応えられるよう全力で尽くす所存でございます。何卒、本校の教育活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
ただ今、入学を許可いたしました240名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。在校生ならびに教職員一同、心から祝福し、歓迎いたします。皆さんが入学された富山高校は、明治18年(1885年)、本県初の中等教育学校として創立されて以来、時代の激しい変遷を乗り越えながら、着実に発展を遂げ、今年で創立141周年となる本県随一の歴史と伝統に輝く学校であります。 本校が創立した経緯は、富山県が石川県から分離独立した翌年の明治17年3月、啓迪(けいてき)高等小学校(現在の芝園小学校)の卒業式当日、10名の卒業生全員が恩師への感謝の言葉とともに、口々に中学校の新設を訴えました。その真摯な願いが臨席していた国重正文(くにしげ まさぶみ)初代県令の心を強く動かし、県庁舎の新設をも後回しにしてまで中学校の創設を決断させました。分県直後の財政的に厳しい状況の中でありながら新設予算を捻出し、これに呼応して多くの民間有志から寄附が相つぎ、更には総曲輪の地の校舎敷地の提供まであり、翌明治18年、置県2年目にして本校が誕生したのです。「われらに学ぶ場所を」と向学心に燃えた少年たちの叫び、県政の全てに優先させた若き行政官の決断、若者の夢を叶えて郷土の未来を託そうとした県民の熱意、この三者が一体となって築かれた本校の原点は、「学びたきもの集う」という精神として、今なお脈々と受け継がれています。「そこに学校があるから学ぶ」のではなく、学ばんとする志が学校を生み出した——この事実に、改めて深い敬意を抱くものであります。また、本校の校訓は「慎重敢為」であります。物事にあたっては熟慮を尽くし、いざという時には果断に行動し、困難にも屈せずやり遂げる。この精神のもと、皆さんの新たな力によって本校の歴史がさらに輝きが増していくことに胸が高まります。
さて、言うまでもなく皆さんは今日まで着実に成長を遂げてきました。その今の自分を最大限に認めつつも、決して過信することなく、謙虚な姿勢を忘れてはいけませんが、この入学式という節目にあたり、志を高く掲げ、大きく一歩踏み出してほしいと思います。「まだ見ぬ自分」を切り拓き、「新しい自分」へと成長する決意を持ってください。人は心の在りようを変えれば行動が変わります。日々の行動が変われば習慣が変わり、その新たな習慣が自分をより高い次元へと押し上げてくれます。イギリスのジャーナリストであり作家でもあるマシュー・サイドの著書「失敗の科学」には「個人でも組織でも、失敗に真正面から取り組めば成長できるが、逃げれば何も学べない。失敗から学べる人と学べない人の違いは、突き詰めて言えば、失敗の受け止め方の違いだ。成長型マインドセットの人は、失敗を自分の力を伸ばす上で欠かせないものとしてごく自然に受け止めている」とあります。つまり、失敗を恐れるのではなく、それを糧として学び、改善を重ねていけばいいのです。失敗の痛みを乗り越えて立ち上がる経験は、皆さんに本物の強さと自信をもたらし、新たな可能性を大きく広げてくれるでしょう。どうか自らに限界を設けることなく、無理だと思うところでもう一歩踏ん張り、本校の先輩たちがそうしてきたように、ひたむきさと粘り強さをもって、果敢にチャレンジし、さらなる高みを目指していくことを心から期待しています。
ただし、一人の力で高みに昇ることは容易ではありません。お互いに思いやりを持ち、良いところを認め合い、互いに刺激し合い、尊敬し合える友の存在が不可欠です。そのような環境が整っているところが本校の大きな強みです。高校時代に築かれる友情は生涯の宝となり、皆さんの人間性を豊かに育んでくれることでしょう。校歌にある「わが友よ ともに起てよ」という言葉のとおり、友とともに高い志を抱きながら、充実した高校生活を送られんことを望みます。
結びに、皆さんの高校生活が希望と喜びに満ちあふれ、自立した一人の人間として力強く歩んでいくための確かな礎となることを願うとともに、さらなる成長と飛躍を心より祈念し、式辞といたします。
令和8年4月8日
校長 番留幸雄
新入生代表宣誓
桜の花が舞い散る春爛漫の季節となりました。新たな出会いに心が満ちる今日の佳き日に、私たち第141回生は、誇り高き富山県立富山高等学校に入学いたしました。番留校長先生をはじめ諸先生方、ご来賓の皆様、本日はこのように厳粛で盛大な入学式を挙行していただき、誠にありがとうございます。また、これまで私たちを温かく支え、導いてくれた家族をはじめ、多くの方々に心より感謝申し上げます。
富山高校の先輩方はこれまで、部活動の大会やコンクール、探究活動など様々な場面で活躍されてきました。また、卒業後も各分野において社会に貢献し続けておられます。創立後140年という長い歴史の中で築かれてきた伝統は、多くの先輩方の努力と歩みの結晶です。私たちはその姿に強い憧れと尊敬の念を抱いてきました。その一員となれることに、大きな喜びと期待を感じています。
ここにいる私たちは、ただ合格を与えられたのではありません。考えること、挑むことから逃げなかったからこそ、今ここに立っているのだと思います。はるか遠くにそびえる立山連峰のように、私たちも高い志をもち、自らの目標に向かって歩み続けていきたいと考えています。
本校の校訓である「慎重敢為」。その意味を自らの在り方として体現していくことが、「富山高校生」として成長していくことなのだと思います。三年後、「慎重敢為」、その言葉の意味にたどり着けるよう、問い続け、考え続け、歩み続けていくことを、ここに誓います。
令和8年4月8日
新入生代表 中村 青葉
富山県立富山高等学校